Passion and Aging


御歳48歳とは思えぬ若さ

久々にサラ・ブライトマン Sarah Brightman の歌を聴いた。
9月の上旬にたまたまテレビでやっていたライブを録画しておいたもので、DVDを売るためのインフォマーシャルとしてプレビューのような形で数曲のみの放送だったのだが、ラッキーだった(当然、宣伝文句の量は半端じゃなく、演奏のほうが少ないくらいだったけど)。

私とサラ(勝手に省略。知り合いではない。)の出会いは、多くの人がそうであろう、彼女の主演ミュージカル『オペラ座の怪人 The Phantom of the Opera』。日本でも、『キャッツ Cats』などにならび劇団四季により上演されているアンドリュー・ロイド・ウェーバー Andrew Lloyd-Webber 作品のひとつだが、主役のクリスティーンを彼女が演じたロンドン・オリジナル・キャスト版のカセットテープ(懐かしい!!)を小学生のときに友人から借りたのが最初だった。その歌声に、怪人も魅了されずにはいられないだろうと、小学生ながら心を強く揺さぶられたものである。(このとき怪人を演じたマイケル・クロフォード Michael Crawford のエキセントリックな奇人怪人っぷりも素晴らしいものだった!)
いつか彼女の立つ『オペラ座の怪人』を実際に劇場で体感したいと想いながら、叶わず大人になってしまったけど(悲)。


アンドリューとサラ。ビューティー&ビースト!?

ちょっと横に逸れるけど、『オペラ座~』は、作曲者のアンドリュー・ロイド・ウェーバーが当時妻だったサラのために書いたもので、NYブロードウェイ俳優協会の反対を押し切ってサラを主役のクリスティーンに決定。(そのせいでサラがトニー賞を逃したとかいろんな話があるみたい) 結果的にサラがアンドリューから離れていって離婚になったけど、アンドリューは怪人の心境を地でいくような感じになってしまったわけよね。。せつないね。本人曰く、「(怪人のアリア「All I Ask of You」は)自分が書いた曲の中で一番美しく、せつなく、ロマンティック」とのこと(アメリカン・アイドル American Idol より)。


聖シュテファン寺院(オーストリア)

今回録画したライブは、今年1月ウィーン ViennaのSt.Stephan’s Cathedral 聖シュテファン寺院で行われたもので、ライトアップされた広い聖堂と細部にわたる美しい装飾を映し出したライブ映像は荘厳でとても素晴らしかった。

もちろん彼女の美しいソプラノは健在だった。しかし超個人的には若干不完全燃焼というか、とくにポップスの曲では抑揚が感じられず、全体的に伝わってこず少し残念。初めて聴いた曲もあったので、これがその曲のスタイルなのかもしれないが、彼女の歌うアリアやミュージカルナンバーなどをCDなどでよく聴いてきた私にとっては、カラダの中から溢れ出るような情熱はどこへ行ったのか?と首を傾げてしまった。感情を冷たくて遠い場所に置いてきてしまったような感じで、寂しくなってしまった。ときには、高音域が続くところではピッチが数ヘルツ下がっていたような気がする。
高音域も特に美しく情緒豊かに、情熱的に歌い上げるのが彼女の得意とするところだと思っているのだけど(彼女の声域は3オクターブ、最高音はE6=真ん中のドがC4。Eはミ。こりゃ高い。)、たぶん聴いた曲がほとんど高音域をカバーするものが多かったせいかもしれない。例えば「オペラ座の怪人」のナンバーからも1曲歌っていたが、低い部分の押しが少なかったので薄く感じてしまった。
確かに、カラオケに行って音域の高いものばっかり歌っていると、本来歌いやすいはずの低音域が不安定になったりするよな~、なーんて、自分と重ねるなんて失礼な話も考えてみたけど。

ま、そうは言っても、教会というものは音がとってもよく響くように作られている(神様の威厳を表すため)ので、そんな中で彼女の目指してきた「ボーカルのない音楽にボーカルを造る」こと、クラシックとロックやポップスなどとの融合(クラシカル・クロスオーバー)などといったことなどを、オーケストラと大合唱とバンドのバックという環境で、恐らく倍音や違う音高が発生したりして、バックサウンドがサラの耳に届くときには若干ズレる可能性なんかもでてくるのかもしれない。もしくは、ボーカルを所謂ボーカルとしてではなく、楽器のひとつとして、もしくは単なる「音」のひとつとして捕らえた演奏であるのであれば、理解できるような気もする。それは必ずしも私の好みではないけどね。
しかし、そんなスゴイ舞台で、デュエットも交え堂々と歌いきったということだけでも、やっぱり素晴らしいんだと思う。観客を見るとみんなコートを着たままで礼拝席に座っているのを見ると、あの中でライトが当たっているとはいえ、寒いだろうなぁ。。


聖ステファン寺院の内部

確かに、彼女を一躍スターダムに押し上げた『オペラ座~』(アンドリュー・ロイド・ウェーバー版)の初演からゆうに20年は経っているわけで、サラの御歳だって今年48歳(2008年現在)になるわけで、年齢とともに声質やスタイルなどアーティストのパフォーマンスが変わるのはよくある話。でもこの年齢だったら「円熟」してくる話は聞くものだけど。。ま、たとえ喉の辺りだけで歌っているように聞こえても、そんなこと言ったらプロに失礼だわな。。
ま、もしかしたら体調でも悪かったのかもしれないしね。(← こういうふうにストレートに思える謙虚な人にならなきゃなぁと思いながらなれずに大人になってしまいました…)

何はともあれ、トリの曲 「Time to Say Good-bye タイム・トゥ・セイ・グッバイ」は、私の大好きなナンバーでもあるけど、今回もウットリさせてもらいました。

大変ステキなことに、このライブについて日本語で書かれている記事を発見。しかもYoutubeによる画像付き!!ぜひ、この荘厳な世界を体験してみてください。
arkanalさんのブログを訪れる
日本ではNHKハイビジョンでの放送だったんですね~。

とかいろいろ書きまくりながら、11月末にトロントで行われる彼女のコンサートのチケット買っちゃった☆ やっぱり好きなのよね。ナマで聴くのが楽しみだ~!!

それにしても。ホントどうでもいいんだけど、サラってレイチェル・レイ Rachel Ray に似てない?二人とも歳を重ねるごとにふくよかになってるし。(グーグル画像検索したら、ぴっちぴちでホットなレイチェルが出てきて、ふくよかなのしか知らなかった私はビックリ…)


Sarah Brightman / Rachel Ray

One Response to “Passion and Aging”

  1. arkanal Says:

    はじめまして。ご紹介ありがとうございます。サラ・ブライトマンのユーチューブはもう半月前に著作権クレームがついてNO Abailableになった数本があったのですが残念ですね。カナダにいらっしゃるということ。非常に興味深く思います。私の大学時代の恩師の一人がモントリオール留学記を書かれていました。『ふだん着のモントリオール案内』青木節子著や愛読する政治ブログ『日本deカナダ史』(米国や中国の政治観察ですと書き手の政治的志向や情念がややもすれば支配的になってどうもいけません。その点カナダは距離感があって良いです)などでなじみがあり、素敵だなと思います。それでは。

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